続いて紹介するのは、佐賀県のバルーンフェスタです。
正式には、佐賀インターナショナルバルーンフェスタと呼ぶそうです。
公式HPによると、バルーンフェスタは1978年、福岡県甘木市で開かれた「バルーンフェスタin 九州」という小さなバルーンミーティングがその始まりで、1980年からは、会場を佐賀平野に移し、佐賀の熱気球大会がこの年スタートしたそうです。
ちなみにこのバルーンフェスタは、単なるバルーンのお祭りイベントではなく、熱気球の競技の大会として開催されているイベントです。
そもそも熱気球に競技というのがあること知らない人のほうが多いのではないでしょうか?私もそうでした。
競技の概要としては、ターゲットとなる地点が定められ、気球には操縦桿がありませんから風だけを読んで気球をターゲットに近づけていきます。
その後、気球からマーカと呼ばれるものをターゲットに投げ込んでその距離から得点を競うそうです。(バルーンミユージアムHP参照)
この佐賀バルーンフェスタはアジアで最大級の参加機数の大会で、毎年十数ヵ国の選手が70 - 80機ほども参加しているそうです。
また競技だけではなく、昼のライブやコンサート、夜間にはライトアップや花火なども行われるので佐賀市で最も大きなイベントとなっているそうです。
このイベントは自分の長年の行ってみたい場所リスト?に入っていたので、九州まで遠征に行ってきました。
今回はバルーンフェスタでは、バルーンの飛び立っていく様子は1枚の静止画では伝わりにくいと思ったので、タイムラプス撮影してみました。
これをいつもの4K動画にまとめてみましたので、まずはそちらから紹介します。
このバルーンフェスタで紹介する撮影スポットは、最も定番で動画のサムネイルにもなっている嘉瀬川(かせがわ)に反射するバルーンが撮影できるのこちらの場所です。
この場所へのアクセス方法ですが、写真を撮る方に一番おすすめする方法は、「車」になります。
バルーンフェスタの会場のマップはこのようになっています。(http://www.sibf.jp/より抜粋)
このイベントに合わせて設置される臨時駅バルーンさが駅から、反射が撮れる撮影ポイント(左上の黄色の星マーク)までは、2.4Kmあり徒歩では約30分も掛かります。
また、土日においては激しい場所取り合戦が、前日の夜中から開始されます。
イベントの公式の駐車場は午前5時から開放されますが、それでもベストポジションは取れないため、私の場合はイベントに合わせて設置されるこちらの一般(民間)の駐車場を利用しました。
上記の撮影地まで徒歩5分と非常に便利です。
このように民間の駐車場がたくさんあります。ほとんどが1000円/回です。
競技はこのように午前(6:45)と午後(14:45)の部の2回に分けて実施されます。
バルーンの競技は、風が強いと選手の安全確保の為、実施されない場合が多いです。
特に午後の競技は風が強い場合が多く2018年は、午後の競技は全て実施されないという残念な結果となっています。
ですので確実にバルーンの一斉離陸が見たい方は、午前の競技に来ることをお勧めします。
今年の2018年は11/3(土)と11/4(日)の2回、撮影を行いました。
まずは11/3(土)に撮れた写真を紹介していきます。
午前の部の中では、バルーンの離陸は3回に分けて行われました。
2回目の飛行がメインの競技飛行のようで一度に80機ほどが離陸していきました。
まずは6時45分頃の1回目の飛行です。遅くとも6時くらいには撮影地に入っておきたいです。
これは撮影地から最も遠いバルーンさが駅の付近から離陸されます。
一機、また一機と離陸していきます。
手前にはすでに2回目の離陸のバルーンが準備されています。
残念ながら、初日は風で川が波打ってしまったので、反射が撮れませんでした。
また早朝では土手を歩く人々のシルエットを撮ってみても面白いです。
続いては、2回目の離陸です。
こちらは80基ほどのバルーンが一斉に離陸していきました。
縦構図のほうが、バルーンの離陸を上手く表現できているように思いました。
ちなみに撮影場所は非常に混雑しており、このような状態となっています。
一斉離陸の後に、後ろを振り返ると、青空に多くのバルーンが飛んでいるのを見ることができます。
鮮やかなバルーンが真っ青な空を彩る様は、まさしく圧巻でした。
バルーンを見ているお父さんと子供と絡めてみました。
3回目の離陸からは、望遠レンズでのカットです。
この後には、子供用のイベントであるバルーンファンタジアが行われます。バルーンは基本、土手側を向いています。
11/3(土)の夜には、ライトアップされたバルーンを見ることができました。
ラ・モンゴルフィエ・ノクチューン(夜間係留)というイベントで、バルーンがバンドの生演奏に合わせ、バーナーの赤い炎に照らされライトアップされます。
続いては、翌日の11/4(日)の一斉離陸はこちらです。
1回目の離陸は、土手の上から撮影しました。
2回目の離陸は、昇る朝日と絡めて撮影するために、初日と場所を変えて撮影しました。
3回目の離陸です。
バルーンさが駅に停車する列車と気球を絡めて撮ることができました。
最後にHDR合成した画像を紹介していきます。
HDRに合成すると、このように優しい色合いになってファンタジックなイメージになりました。
ちなみに、これらのHDRは全て1枚の画像から生成しています。
バルーンは動いているため、±1EVなどの複数ショットのHDR合成では位置ズレが発生してしまう為です。
以上で佐賀インターナショナルバルーンフェスタの紹介を終わります。
今回は始めてのバルーンフェスタでしたが、沢山のバルーンが一斉に青空に飛び立っていく様は、本当に圧巻でした。
さらには一斉離陸を見終わった後に、心のモヤモヤがはれていくようなスッキリした爽快感で満たされました。
そう言えば、小学生の時に「気球に乗ってどこまでも」という歌がありましたよね。
歳がばれてしまいますが、合唱コンクールで歌ったという人も多いのではないでしょうか?
気球という乗り物は、技術的にはもはや旧世代の飛行技術ですが、やはり人々の心に希望を与えるようなシンプルでシンボリックな乗り物なのだなと感じました。
そんな佐賀インターナショナルバルーンフェスタ、1人ではなく是非とも大切な人と訪れてみることをおすすめします。
※撮影日:2018年11月3日、4日
末尾に過去記事(タイムラプスの作り方)でも紹介したタイムラプスの作成方法を再掲載しておきます。
今では多くのカメラにタイムラプス動画を生成するモードがついていますが、
私はRAWで撮影してWBやさらには画角をトリミングなどする場合もある為、パソコンで合成する従来のアナログな方法を継続しています。
SiriusCompを使う方法
最後に比較明合成のフリーソフトとして有名なSiriusCompですが、タイムラプス動画も作成することが可能です。(ソフトはこちらから→ http://phaku.net/siriuscomp/)
まずはソフトを立ち上げると以下の画面が開きます。
シリウスコンプはそもそも比較明合成のソフトですので、比較明合成をする過程で動画が出来上がるので、比較明合成の画像を生成することが前提条件です。
ですので、③の保存ファイル名の下の参照ボタンを押して、比較明合成のファイル名と保存場所を指定します。
次に、動画作成のタブに移動して、「動画をついでに作成する」と「動画ファイル生成時に・・・」にレ点を入れます。その後、④の「画像ファイルを指定して比較明合成」のボタンを押します。
合成する各フレームの指定の画面で、タイムラプス動画にしたい画像を全て選択します。
次に圧縮方法を選択して、OKボタンを押します。高画質なタイムラプスとしたい場合は、全フレーム(未圧縮)が良いと思います。
その後、自動で比較明合成の画像と動画が(ついでに)作成されます。
画面の右下に比較明合成の画像が表示されますが、タイムラプス動画のみが目的あれば、比較明合成の画像は無視して良いでしょう。