続いて紹介するのは、久しぶりの航空祭です。
これまで航空祭は何度かエアフェスタ浜松を紹介してきましたが、今回紹介するのは、石川県は小松基地の小松基地航空祭です。
2019年の小松基地航空祭では、宮城県松島基地のブルーインパルスに加えて、青森県の三沢基地のアメリカ太平洋空軍(PACAF) のF‐16が起動飛行を披露される予定です。
小松基地航空祭は、日本海正面における対領空侵犯措置の任務を行う日本の空を守る大切な基地として、F-15戦闘機を多数所有しています。
またエリート集団であるアグレッサー(侵略者)と呼ばれる飛行教導郡のデモ飛行も航空祭の欠かせない魅力となっています。
※飛行教導群とは航空自衛隊における仮想敵機部隊のことであり、 要撃機パイロットの技量向上などを目的とし、航空自衛隊の戦闘機パイロットの中でも特に傑出した戦闘技量を持つパイロットが配属されているそうです。(出典:wikipedia)
ただし、小松基地航空祭の本番の当日は大変混雑するため、前日の予行に行ってきました。
今回撮影ポイントに選んだのはこちらです。
航空プラザに駐車場があり、そこに駐車しました。
前日の予行とはいえそこそこ混雑しており、朝7時過ぎにはほぼ満車となっていました。
この航空プラザの裏手にある田んぼが撮影ポイントとなっているようです。
この撮影ポイントのマップはこちらです。
航空機は下の絵のように赤い線上のコースで飛んでいきますので、この田んぼからだとちょうど戦闘機の背中が撮影できます。
飛行機は空を飛びますので、場所取りの必要はさほど感じませんでした。
今回の撮影の以下の様な設定で臨みました。
またそれぞれの理由も併記してみました。ブルーインパルスや戦闘機撮影の参考になれば幸いです。
モード:マニュアル
マニュアルモードは初心者の方にはとっつき難いかもしれませんが、逆光状態など大きく露出が変わる飛行機撮影では、カメラに内蔵されていえる測光器と標準的な評価測光モード(画面の平均を取る)では問題が生じます。
逆光では画面が極端に明るいと認識して、機体が真っ暗でも適正露出として、Avモードではシャッター速度を早く自動設定してしまいます。Tvモードでは絞りを極端に絞ってしまいます。それを防ぐために露出の変化が激しい状況ではマニュアルモードで事前に適正な露出になる固定値に決めてしまうことをお勧めします。
SS:1/2000sec
機体が遠方を飛んでいるときは、もっと遅いシャッター速度でも問題ありませんが、近距離で横切ったときでも機体が被写体ブレしないような速度、すなわち厳しいほうの条件に合わせています。
絞り:6.3
よりシャープな画像を得るため、レンズの解放から1段絞った絞りにしてあります。
ISO:感度自動制御条件:上限1600
マニュアルモードにて、絞りとシャッター速度を固定しているので、露出の調整は全てISO感度で行うことになります。最近のカメラにはISOの感度を自動で行うモードがあります。しかしながら、ISO12800などに制御されてしまっては、画質が粗くなってしまいますので、上限を設けることが可能です。下のニコンのD850の画面の例では、制御感度条件という数値を1600などに設定することで、それ以上感度が上がらないようにすることができます。(出典:ニコンHP)
それでは撮れた写真を紹介していきます。
こちらはU-125Aという救難捜索機のようです。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO250,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO450,F6.3,SS1/2000sec)
午前10時過ぎ、やっとF-15が飛び始めました。
しかし機体の飛行位置はかなり遠いです。
下の写真で550mmを1.5倍程度にトリミングして約800mmです。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO450,F6.3,SS1/2000sec)
11時20分頃、米空軍三沢基地のアメリカ太平洋空軍(PACAF) のデモンストレーションチームによるF-16の機動飛行が始まりました。
PACAFとはPACific Air Forces(太平洋航空団)とのことです。
F-16のパイロットは、プリモ大尉というパイロットで、キレッキレな機動飛行をしてくれることで大人気のパイロットです。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO800,F6.3,SS1/2000sec)
F-16の飛行は、めちゃくちゃ速いです。
音速の2倍以上の速度で飛行するとのことで、音が聞こえる場所と機体が飛んでいる場所が全然違います。
その速さはF-15でさえ遅く感じるほどです。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO250,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO1600,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO1250,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO720,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO640,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO450,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO250,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO280,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO280,F6.3,SS1/2000sec)
こちらが、航空プラザの田んぼの周囲を、旋回してくれたときの写真です。
こちらはかなり接近しているので400mm程度でも十分に撮影可能です。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO640,F6.3,SS1/2000sec)
翼の付け根からでるベイパーがF-16を引き立てます。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO640,F6.3,SS1/2000sec)
トリミングで拡大してみますと、プリモ大尉がこちらにガッツポーズをしているのが見えます。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO640,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO450,F6.3,SS1/2000sec)
午後からは、小松空港の展望デッキから撮影しました。
午前中の航空プラザよりもこちらの方が近距離を飛行機が飛びます。
しかしながら日本海側に向けて旋回するときは、建物の陰になりほとんど見えなくなるのが欠点です。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO450,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO500,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO640,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO280,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO640,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO1100,F6.3,SS1/2000sec)
ブルーインパルスも飛行を開始しました。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO320,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO280,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO640,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO250,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO160,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO320,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO640,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO180,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO250,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO160,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO160,F6.3,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO160,F6.3,SS1/2000sec)
ブルーインパルスの撮影においても、展望デッキからでは空港建物の死角に入る場合が多く、撮影スポットとしてはあまりお勧めできないように感じました。
以上で小松基地航空祭の紹介を終わります。
今回の撮影では、とにもかくにもF-16の機動飛行に度肝を抜かれたのが第一印象でした。
しかし、F-15アグレッサーを始め小松基地ならではの戦闘機を十分に楽しめる航空祭でしたので、初心者の方でも十分楽しめる航空祭だと思います。
※撮影日:2019年9月15日