続いて紹介するのは、初夏の風物詩でもありカメラマンの人気の被写体でもある蛍と鉄道風景のコラボです。
今回紹介する鉄道は、樽見鉄道(たるみてつどう)です。
樽見鉄道は岐阜県の大垣駅から本巣市の樽見駅に至る第三セクターの運営する鉄道路線です。
自然豊かな根尾川沿いを走る樽見鉄道の線路沿いは多くの蛍の生息地があり、蛍の光の軌跡と鉄道写真の珍しいコラボを撮影することが可能です。
今回撮影した撮影地は、年々カメラマンが増えていることもあり、撮影マナーの問題もあるようなので非公開とさせて頂きます。
googleマップは樽見鉄道株式会社です。(どうしても場所を知りたい場合は、Aboutから個別にお問合せください)
それでは早速の撮れた写真を紹介していきます。
こちらは19時頃の列車をベースに比較明合成した写真です。
機体はプラレール号でした、機体の色が映えるので良かったと思います。
比較的安価な単焦点レンズである50mm f/1.8G で撮影しました。
こちらは85mm f/1.8Gにて望遠域を、縦構図で川を入れる形で撮影しました。(同時撮影)
こちらは広角の24mm f/1.4Gで撮影しました。(同時撮影)
こちらはF2.0で撮影しましたが、24mmと広角なので蛍が近くまでこないとボケ難く、結果として光跡が細くなってしまったと思います。
こちらは橋の反対側の撮影です。
19:30頃の列車をISO4000、F1.4、SS1/400で列車を止めて撮影し、比較明合成してこのようになりました。
こちらは橋から離れたポイントで、22時頃の列車を撮影しました。
今回は動画も作成してみましたのでご覧ください。
最後に今回の鉄道と蛍の撮影方法について説明します。
撮影の手順は以下の4ステップになります。
- ①三脚にカメラを設置して画角を固定する。
- ②早いシャッタースピードで列車を止めて撮影する。
- ③長いシャッタースピード(20秒など)で蛍の光跡をたくさん撮影する。
- ④自宅で②と③の写真を比較明合成する。
①:余裕をもって明るい時間に訪れて三脚を設置する場所を確保します。
また一度決めた画角を変えることはできませんので入念に画角を決めておきます。
②暗くなってしまうと列車を止めたカットの撮影が困難になるので、まだ明るい時間から撮影しておきます。
列車はそこそこの速度通過していきますので、1/320秒で撮影しました。
暗くなってから撮影するとISO25600でもこのように車体がほとんど黒つぶれしてしまいます。
③長いシャッタースピードで蛍の光跡を撮影します。
蛍の光が軌跡となるシャッタースピードは20秒にしています。
絞りに関しては開放側のなるべく明るいF値にすることで、蛍の光を明るく太い線にすることができます。
良い光跡のイメージを選択して合成するため、なるべくたくさんカットを取っておきましょう。
インターバル撮影機能を使用して連続してシャッターを切るか、カメラを連射モードにしてレリーズケーブルなどを使いシャッターをON固定しておきます。
④パソコンで②と③の写真を比較明合成します。
Lightroomで比較明合成したい複数の写真を選択し、右クリックで「他のツールで編集」→「Photoshopでレイヤーとして開く」を選択します。
つぎにPhotoshop上で各レイヤーを選択して、それぞれを「通常」→「比較(明)」に変更していきます。
たったこれだけで比較明合成の完成です。
誰でも簡単にできるので是非実施してみてください。
以上で樽見鉄道の紹介を終わります。
樽見鉄道は蛍だけでなく桜と鉄道の風景も人気のスポットが多く、以前から訪れてみたかった場所でした。
今年も蛍は非常に多く沢山舞っていましたので、風情のある写真を撮影できたと思います。
来年の春には桜を求めて樽見鉄道を訪れてみたいと思います。
※撮影日:2022年6月4日