北海道編の2つ目の記事は、鶴居村のタンチョウ(丹頂)です。
前回はオオワシという迫力溢れる猛禽類を紹介しましたが、今回はタンチョウで日本人にも親しみある優雅な姿が印象的です。
鶴居村はその名前のとおり、鶴が居る村、と書いて、日本有数のタンチョウの生息・繁殖地です。
タンチョウは、学術名ではGrus japonensis (日本鶴) というくらい日本の名前がついた鳥です。
日本航空のJALでも鶴が羽を広げた姿がロゴとなっているように、日本を象徴するような鳥です。
ですが、実は日本の国鳥は鶴でもトキではなく、キジなんだそうです。
理由は、日本のみの固有種であったり、人里近くに生息しており目にする機会が多い、母性愛の強い雌が日本の象徴的であるなどなど。だそうです。
いずれにせよ、鶴のその優雅な姿は、私達日本人の心を掴んで離さないことには変わり有りません。
今回の最初の撮影地は、鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ(Webサイト)という有名な場所です。
場所はこちら。駐車場も十分にあります。
伊藤タンチョウサンクチュアリは、タンチョウの餌場やネイチャーセンターからなる施設ですが、
冬場にはこのように一般の人々にもタンチョウが見ることができるようになっています。
D850 +AF-S Nikkor 24-70mm F/2.8G ED VR (ISO100,F7.1,SS1/1600sec)
それでは撮れた写真を紹介していきます。
D810 +AF-S Nikkor 24-70mm F/2.8G ED VR (ISO100,F4.0,SS1/5000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO100,F5.6,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO100,F5.6,SS1/2500sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO100,F5.6,SS1/1250sec)
D810 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO100,F5.6,SS1/1250sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO100,F5.6,SS1/1250sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO100,F5.6,SS1/2500sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO100,F5.6,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO100,F5.6,SS1/2000sec)
D810 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO100,F5.6,SS1/1600sec)
続いての場所は、雪裡(せっつり)川にかかる音羽橋というスポットです。
場所はこちら。駐車場は橋の横にありますが、早朝には大変込み合いますので、早めの到着が望ましいです。
音羽橋はこのような小さな橋です。
今回はこの様な混み具合でした。(明るくなってから撮影)
込み合いが激しいときは、後方に2列目、3列目ができる場合もあるそうです。
この撮影日は、中国人の観光客専用バスが2台ほど来ており、ざっと9割の人が中国人でした。
早朝の5時前には到着したにも関わらず、既に中国人によって橋の中央は完全に占領され尽くしていました。
ほとんど入り込む場所がなかったので、そこそこ左右に余裕をもって陣取っている中国人にちょっと詰めてもらえませんか?とお願いしましたが、腕をフリフリして「このスペースが要るんだ」と頑なに拒否られました。
そこで別の日本人の方にお願いしてみるとあっさりと快諾しもらい、ちょっとずつ詰めてもらい無事に三脚をセットすることができました♪
岐阜と香川から撮影に来られていた方でした、ありがとうございました!(やっぱり日本人は譲り合いの精神がありますよね♪)
それでは音羽橋で撮れた写真を紹介していきます。
まだ真っ暗で何も見えないくらいので、マニュアルでピントを合わせてます。
※TC-14E IIIと記載のある写真は、AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR のテレコンをONにし、更にTC-14E IIIを装着することで800mmで撮影しています。
タンチョウ達はまだまだ眠っている様子です。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO100,F8.0,SS4sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO100,F8.0,SS3sec)
180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO200,F9.0,SS0.4sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO800,F9.0,SS0.5sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO800,F9.0,SS0.4sec)
ちょうど良い具合に川霧が立ち昇ってくれています。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO200,F9.0,SS0.5sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO800,F13.0,SS1/6sec)
最もベストな時間は、日の出前のこの5時50分ころでした。
日の出前のオレンジに白んだ空の柔らかい間接光が川面に反射しているのが分かります。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO800,F13.0,SS1/6sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO800,F13.0,SS1/8sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO800,F16.0,SS1/10sec)
この美しい風景に出会えた奇跡に感動しながら、夢中でシャッターを切ります。
川霧は立ちすぎてもタンチョウが見えなくなってしまいますし、樹氷も付いていなければなりません、また空も晴れていなければなりません、
この三拍子そろった条件はなかなかに厳しい条件だと思います。
事実、撮影日の前日は、川霧が立ちすぎて何にも見えない状態だったそうです。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO800,F16.0,SS1/13sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO200,F9.0,SS1/3sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO200,F16.0,SS0.4sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO200,F16.0,SS0.4sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO200,F16.0,SS1/3sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO200,F16.0,SS1/3sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO200,F16.0,SS1/3sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO200,F16.0,SS1/4sec)
この美しい音羽橋からのタンチョウの景色をパノラマ合成しました。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO800,F16.0,SS1/20sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO200,F16.0,SS0.4sec)
こちらはトリミングでパノラマっぽく仕上げました。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO200,F5.6,SS1/50sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO800,F5.6,SS1/250sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO800,F5.6,SS1/200sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO800,F5.6,SS1/320sec)
6時30分頃を過ぎると太陽が顔を出し、直射光が音羽橋に入り込みました。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO100,F8.0,SS1/320sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO100,F6.3,SS1/1000sec)
直射光が入った音羽橋もとても美しかったです。
樹氷がキラキラしています。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO100,F8.0,SS1/500sec)
上と同じ写真をWBで青にシフトしました、凍てつくような寒さが表現できます。
どちらが良いかは好みによりますよね。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO100,F8.0,SS1/500sec)
顔を上げているタンチョウは鳴いているタンチョウです。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO100,F8.0,SS1/500sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO100,F8.0,SS1/500sec)
日の出後のパノラマ画像です。
こちらはTC-14E III を装着した800mmです。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO100,F8.0,SS1/320sec)
こちらは550mmです。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO100,F6.3,SS1/640sec)
この音羽橋からの撮影では、500mm以上の望遠レンズがあると望ましいと思いました。
ここから待つこと約2時間、8時40分頃にタンチョウたちが飛び立ち始めました。(この時間は日によってまちまちだそうです)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO200,F10.0,SS1/1600sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO200,F10.0,SS1/1600sec)
このように音羽橋に向かって飛んできます。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO200,F10.0,SS1/640sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO200,F10.0,SS1/640sec)
この時間までには樹氷はかなり溶けてしまっています。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO200,F10.0,SS1/640sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO200,F10.0,SS1/500sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO200,F8.0,SS1/1600sec)
どんどん飛び立っていきます。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO200,F8.0,SS1/2500sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO200,F8.0,SS1/1600sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO200,F8.0,SS1/500sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO200,F10.0,SS1/2000sec)
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO200,F10.0,SS1/1000sec)
このように私達がいる橋の頭上を越えていくタンチョウもいました。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR (ISO200,F10.0,SS1/2000sec)
鶴居村では、タンチョウ以外にも沢山の動物達がいました。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO100,F8.0,SS1/800sec)
この野鳥(名前は失念。。)は鶴居村で見られるのは非常に珍しいそうです。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO100,F8.0,SS1/800sec
また気温は氷点下14度まで下がっていたこともあり、ダイヤモンドダスト現象も見られました。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO100,F8.0,SS1/160sec)
ダイヤモンドダストの撮影のコツは、AFでピントは合わないので、マニュアルでわざとピントを外してダイヤモンドダストのキラキラのボケを大きくして撮影することだそうです。
D850 +AF-S NIKKOR 180-400mm f/4E TC1.4 FL ED VR +TC-14E III (ISO100,F8.0,SS1/160sec)
ダイヤモンドダストは動画にも残してみました。
以上で鶴居村のタンチョウサンクチュアリと音羽橋の紹介を終わります。
如何でしたでしょうか?
タンチョウは1920年頃には、絶滅が危惧されるほどに減少してしまったそうです。
それを鶴居村などが餌付けに成功し、今では鶴居村周辺では普通に見かける鳥にまで繁殖しています。(道路の脇とかにもいました)
とは言え本州に住んでいる私達にはまだまだ珍しい生き物ですので、是非見ておきたいですよね。
※音羽橋では中国人の方が平気でタバコのゴミを捨てていました、それを年配の日本人のカメラウーマンの方が拾って持ち帰っていました。(もー、といか言いながらも、自然に。)
安易に外国人のマナー違反を指摘することは簡単ですが、このようにゴミを拾うという行動に移せる方のみが本当に指摘・批判をする権利があるのではと思いました。
私もそのように行動できるようになりたいなと思いましたし、素晴らしい行動だなと思いましたので最後にシェアさせて頂きます。
※撮影日:2019年2月24日