今回の記事では、カメラのセンサーサイズを切り口に、ウユニ塩湖に最適なカメラを考えます。
2:マイクロフォーサーズ以上のセンサーサイズ
センサーとは、カメラのレンズの裏の部分にある、フィルムカメラで言うフィルムの部分にあたります。ここが感光することで写真ができる原則はデジタル化しても同じになります。
しかしながら、カメラの画質に関して、多くの方が下のような誤解をしている場合がよくあります。
画素数が高い ▶︎ 高画質な写真
一見すると正しそうに見えるのですが、実は、必ずしもこうはなりません。
画素数が高いというと、細かく画素が分割されてそうなので、正しいそうですが、実はそうではありません。
実は、高画質の決め手となるのは、実は画素数よりも、その画素を分割する下地?のセンサーの大きさなのです。
カメラのセンサーサイズは、このようにいろいろあります。
つまり、世に出回っているコンデジ(コンパクトデジカメ)や携帯のカメラのセンサーはほとんどが下段の赤の小さいサイズのセンサーです。
小さいセンサーで画素数を高くするとは、どういうことでしょうか? 画素数を高くするとは、センサーを細かく区切るということです。
この小さいセンサーを細かく区切ると何がおこるかというと、1画素単位に受光できる光の絶対量が不足します。
携帯のカメラで1000万画素以上、というスペックの携帯をチラホラみますが、このようなカメラの画質は、ほとんどが光不足のためメリハリがないぼんやりした画像になります。
そうでなくて、フォーサーズ以上の大きいセンサーであれば、どうでしょうか?
もともとが面積の大きなセンサーなので、1000万画素で細かく区切られても、1画素辺りのセンサーサイズをある程度の大きさでキープできることが想像できます。
簡単に例えると、、
①1平方メートルの畑に、人参を100本植える。
②10平方メートルの畑に、人参を250本植える。
これは、どちらがの人参に栄養(光)が届くでしょうか? というような問題と同じです。 答えは簡単で②のほうが、4倍も栄養がとどきますよね?
要は、センサーサイズと画素数のバランスなのですが、一般的にいってセンサーサイズの大きいカメラは、それなりに画素数とのバランスが良いです、そのため、
センサーサイズが大きい ▶︎ 高画質な写真 と言ってしまっても良いと思います。
ここで写真の例をお見せします。
■センサーサイズ:1/2.5 携帯カメラ(800万画素)
これは一見すると特に問題ない写真のように思えます。1/2.5型のセンサーサイズは、5.7 × 4.3 =24.51(mm^2) ですので 1画素あたりのセンサーサイズは約3μ(mm^2)となります。
■センサーサイズ:フォーサーズ オリンパス E-M5 (1600万画素)
4/3型のセンサーサイズは、18.0 × 13.5 =243.0(mm^2) ですので 1画素あたりのセンサーサイズは約15(μmm^2)となります。(※マイクロフォーサーズセンサーサイズをフォーサーズセンサーサイズと近似する)
LUMIX G FISHEYE 8mm F3.5 (ISO200,F9.0,1/1600sec)
2つの写真の違いは分かりましたか? 画像を拡大して比較してみると、
■比較画像(左:1/2.3センサー800万画素▶︎3(μmm2)/画素 右:4/3センサー1600万画素▶︎15(μmm^2)/画素)
- 空がところどころ白く霞んでしまっている
- 雲に立体感がない
- 湖に写った雲が、白色に埋もれてしまい表現できていない
以上のことから、小さいセンサーサイズのカメラで撮った絵は、全体的にぼんやりとした絵になりがちです。
これは1画素あたりのセンサーサイズからも定量的に表すことが可能です。マイクロフォーサーズの15.2を携帯カメラの3.1で割ると約4.9となります。
つまり一般的なカタログ値では、マイクロフォーサーズの1600万画素は、携帯カメラの800万画素の2倍の能力しかないように見えますが、1画素あたりのセンサーサイズで比較すると、約5倍もの能力があることになります。
一生に一度あるかないかの旅です、大きなセンサーでウユニ塩湖の壮大感やリアリティーを伝えれる写真を撮りたいですよね。