今回は写真では無く久しぶりにタイムラプス動画の紹介です。場所は、富士山撮影では有名な精進湖と山中湖です。
まず撮影した動画はこちら。
タイムラプスの撮影方法は、過去記事「タイムラプス動画の作り方」でも紹介してきましたので、今回は簡単に撮影場所をメインに紹介していきます。
まず最初のシーンは、精進湖です。場所はこちらの「精進湖キャンプ場」です。
このキャンプ場へは車で降りることができますので、湖の先端まで車で行くことができます。(2016年後半にはすでにロープが張られて直近までは行けなくなりました)
今回は、ここで約1120枚の写真を撮影しました。夕方の18時半~早朝の5時半までの11時間になります。D810にはバッテリーグリップ(MB-D12)を装着して撮影しました。
本体とバッテリーグリップの2個だけのバッテリーでは7~8時間ほどしか持たないので、途中でバッテリーグリップ側のバッテリーを交換しています。(横からなので交換が容易です)
夜中からは湖が手前から凍りだしました。
星が流れ星のように流れて写っているのは、StarStaxというソフトを使用しています。(http://www.markus-enzweiler.de/StarStaX/StarStaX.html)
こちら有名なソフトなので使い方の解説は探すとたくさん出てきますので、流れ星を作るコメットモードの紹介のみします。
右側の設定で、「Comet Mode」と「 Cumulative Image Saving」にチェックを入れて画像を保存するだけです。
コメット(彗星/流れ星)の長さは、好みでよい塩梅になるように青いカーソルを調整します。
続いての2つ目のシーンは、こちらの「山中湖交流プラザきらら」からの撮影です。場所はこちら。
この星の軌跡も上述のStarStaxで作成しました。(※このシーンのみ2015年の撮影のものです)
続いての3つ目のシーンは、山中湖を上から見下ろすことができる「山中湖パノラマ台」です。場所はこちら。車は7,8台しか駐車するスペースがありませんが皆さん邪魔にならないように路駐してます。
こちらがパノラマ台からの景色です。
昼間の山中湖パノラマ台からの景色はこのような景色です。(2015年10月撮影)
タイムラプス動画において、ずっと同じ画角というのは単調で少々退屈な動画になりがちです。
そこで今回は、ポータブル赤道儀のナノトラッカー(nano tracker)を使って左から右方向へ回転させています。北半球で1倍速モードで動かすと、15度/時間程度の回転をします。
涸沢カールのタイムラプスでも同様の使い方(0.5倍速)をしています。(過去記事:日本一の紅葉、涸沢カール)
小さく軽量なコンデジであれば、Amazonにあるキッチンタイマーの類似品で十分対応できると思いますが、一眼レフを回転させたい時には、ポータブル赤道儀が良いと思います。
最後の4つ目のシーンの場所は先ほどの交流プラザからすぐ近くの湖畔です。ここは交流プラザきららからも徒歩で移動できますが、マリモ通りから湖畔付近まで細い道路があるので、車で湖畔付近まで移動し、駐車できます。
こちらからも精進湖と同じく湖畔まで出ることができるため、湖が凍っていなく、かつ無風の状態は、このように湖に星が写ります。
またソフトフィルターをつかって星を大きくしています。定番のKenkoのプロソフトンAです。StarStaxのコメットモードを使うとさらに星が強調できますね。
23時頃にはオリオン座が富士山の真上にきました。
このように綺麗に撮影できていますが、実際は2回目の撮影です。1回目の撮影ではレンズヒーターをつけずに撮影したため、下の写真の様に、霜だらけになってしまいました。
前日に同時間帯に撮影をしていた時はヒーターが無くても全く霜がつかなかったので、問題ないと考えていましたが、考えが甘かったです。霜の原因となる湿度は毎日大きく変わるということだと思います。
レンズヒーターは他のボディとレンズで出払っていたため、やむなく貼るタイプのホッカイロを2個レンズに、2個をボディにつけてなんとかしのぎました。
ホッカイロはレンズヒーターの代わりにならないと言うのが通説ですが、ないよりは遥かにましで、2時間程度の撮影中に霜はつきませんでした。
お勧めのレンズヒーターは、こちらのPROTAGE カメラレンズ 夜露防止ヒーターです。バッテリーに接続した時の温度が(比較的)他のヒーターよりも暖かいと感じました。前述の精進湖で11時間放置しても全く霜はつきませんでした。
またセットで使うお勧めのモバイルバッテリーは、このAnker Powercore 10000です。小型でありながら、同じく11時間放置でも問題ありません。
以上、如何でしたでしょうか?
タイムラプスの撮影はちょっと面倒くさいですが、一度設定をしてしまえば、後は放置するのみです。
個人的には忘れてしまうほど、放置が望ましいと考えております。
私は、カメラの付近にいると、タイムラプス撮影中でもその撮影中の条件がBESTだったかどうかと気になってしまい、短い時間でカメラの設定を変更しがちです。結果として長時間の撮影に失敗したり、かえって条件を改悪してしまうことも多々ありました。
そんな優柔不断な私は、カメラは高価な機材ですが、思い切ってその場を離れるようにしています。この記事が皆さんの参考になれば幸いです。
撮影日:2016年12月31日