続いても京都の桜の紹介で、蹴上(けあげ)インクラインを紹介します。
そもそもインクラインとは聞きなれない言葉ですが、蹴上インクラインは琵琶湖と大津間を結ぶ琵琶湖疏水(そすい)という船の輸送ルートにおいて、落差の大きい場所は船が運行できないので、台車に船を載せて上下させる鉄道路線のことを指すようです。
インクラインは英語では”incline”と書き、傾けるという意味の動詞です。(inkのlineではありません)
琵琶湖疏水の全体図はこのようになっており、大津市から京都の伏見まで約20kmにわたり水を供給し続けているそうです。(出典:琵琶湖疏水記念館)
琵琶湖疏水から分水した疏水分線は、有名な南禅寺の水路閣を通って哲学の道へも続いています。
今回紹介する蹴上インクラインは現在は既に使われておらず、全長582m、高低差36mある線路の両脇には約90本のソメイヨシノが植えられており、
その線路内に立ち入ることができるので桜の季節には大勢の人が訪れます。
蹴上インクラインの場所はこちら。南禅寺のすぐ隣です。
最寄り駅は、地下鉄・東西線の蹴上駅です。
最寄りの駐車場は、南禅寺前のタイムズのコインパーキングになると思います。300円/15分とお値段は高めですが、場所は近いです。
蹴上インクラインへ入る場所は、ちょっと迷いましたので書いておきます。
南禅寺側から移動して182号線に出て、青線に沿って歩くと、青矢印の所から線路内に入ることができます。(他の赤矢印からも入れます)
蹴上インクラインは南北に582mもあるのですが、主な撮影スポットはこちらの南側です。
定番の構図は、低と書いた低いポイントから高のポイントを見上げる構図です。
それでは撮れた写真を紹介していきます。
昼間の蹴上インクラインはこのような様子で人が沢山いるので、日が暮れるを待ちます。
日が暮れて18:30頃でもまだ沢山人がいました。
こちらは、時刻は20:50分頃、高のポイントから見下ろす構図で撮影しました。
蹴上インクラインは、ライトアップはありませんが、182号線側の外灯の証明で桜が輝いていました。
この時間帯はまだカメラマンは少なく、見下ろす構図も人無しで撮影できました。
日が沈み、低いポイントに人が集まってきたので、低いポイントに移動して撮影しました。
線路の真ん中から広角側の100mm付近です。
望遠の200mmで開放です。
ピントの位置を一番奥に変えてみます。
F4.0に絞ってみました、さほど違いはない感じです。
更にF7.1まで絞ってみました。
F9.0まで絞るとかなり違いが分かりますね。
ローアングルからの撮影も忘れずに撮っておきたいですね。
撮影を終えたのは22:30頃でしたが、まだ多くのカメラマンが撮影していました。
南禅寺橋の上からの撮影、こちらはあまり桜がなく寂しい感じです。
以上で蹴上インクラインの紹介を終わります。
ライトアップはなくても蹴上インクラインは妖艶に輝く雰囲気の桜が撮れる撮影スポットでした。
昼間は家族連れやカップルも多かったので、今度は早朝にも訪れてみたいです。
※撮影日:2020年3月29日