新年あけましておめでとうございます。
当ブログも2014年開始してすでに6年が過ぎました。
最近はなかなか海外に行けておらず、ブログタイトルの「地球の撮り方」にそぐわず実質は「日本の撮り方」になってきつつありますが、引き続き海外も撮影にもチャレンジしていきますので、本年もよろしくお願いいたします。
2020年の最初に記事は、私の出身でもある富山県の雨晴(あまはらし)海岸を紹介します。
雨晴海岸は”日本の渚百選”にも選ばれ、晩秋から冬の寒さ厳しい時は、海水が気嵐(けあらし)という自然現象が発生します。※”気嵐”または”毛嵐”と書きます。
気嵐とは、晴れた日の夜に放射冷却で空気冷えて海面に流れ出てきた時、この時に海水の温度の方が暖かいと海面から蒸発した水蒸気が急激に凝結して霧が発生します、これが気嵐と言われています。
特にこの気嵐と富山湾越しにのぞむ3,000m級の立山連峰のコラボレーションが、富山の絶景となっています。
また、雨晴の名前の由来は、源義経が奥州へ落ちのびる途中、にわか雨の晴れるのを待ったという「義経岩」から来ているとのことです。
雨晴海岸の場所は、こちら。道の駅「雨晴」を目指してくると良いでしょう。公式HPはこちら。
駐車場は道の駅に40台ほど準備されています。氷見線の雨晴駅が直ぐ近くですので、電車でのアクセスも便利です。
撮影ポイントは、主に2つあり①の女岩に近いポイントと、②の防波堤の付近です。
②の防波堤はどうしても前景にカメラマンが入ってしまいますが、あえて人影を入れる場合は②でも良いと思いますが、今回は①から撮影しました。
撮影現場はこのような感じで撮影日は平日でしたが、天気が快晴ということもあり、仕事前の人などもいらっしゃったようです。
それでは撮れた写真を紹介していきます。
まずは、日の出を景色を撮影するため、6時過ぎに現地の到着しました。(日の出は6:56分頃)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO400,F4.0,SS1/13sec,120mm)
日の出でもシルエットに見える立山連峰が綺麗です。
左にあるこの浮島のような小さな岩山が女岩(めいわ)です。
周囲の小さな岩が母親とたくさんの子供のように見えるが名前の由来だそうです。
この日の出前の景色をパノラマ合成するとこのような感じです。
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO400,F4.0,SS1/10sec,112mm)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO200,F6.3,SS1/30sec,105mm)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO500,F4.5,SS1/100sec,122mm)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO800,F2.8,SS1/160sec,135mm)
ISO感度をあえて落として長時間露光してみます。
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO64,F14.0,SS8.0sec,135mm)
拡大してみます。
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO800,F2.8,SS1/160sec,200mm+trim)
徐々に明るくなってきました。
D850 +24-70mm F/2.8G ED VR (ISO64,F14.0,SS13.0sec,70m)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO200,F5.0,SS1/2500sec,86mm)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO200,F5.0,SS1/2500sec,75mm)
この12月初旬の日の出の方角は、少し南東よりです。
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO200,F5.0,SS1/2500sec,120mm)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO200,F5.0,SS1/3200sec,75mm)
日の出の方角の気嵐がすごいです。
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO200,F5.0,SS1/4000sec,70mm)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO125,F8.0,SS1/1250sec,95mm)
女岩の付近も気嵐が立っています。
女岩付近から日が昇るともっと気嵐が良く見えたと思います。
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO125,F8.0,SS1/500sec,95mm+trim)
日が高くなってくると、カモも出てきました。(ウミアイサと言うらしい)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO125,F16.0,SS1/250sec,135mm)
11月頃の日の出ですと、女岩と日の出の方角が近くなるので、よりダイナミックな景色が見られるのではと思います。
日が登ると一旦、撮影は終わりでカメラマンは帰っていきます。
ちなみに下の写真の柱があるような岩が、義経が雨宿りしたと言われる義経岩です。
奥に見える白い建物は道の駅「雨晴」です。
義経岩の上には義経社という小さな神社のようになっています。
また午前中の立山連峰は逆光で真っ白にしか映らないので、一度時間を空けて順光となる午後に再度訪れました。
すると、午前中には白くてぼやぼやだった立山連峰がカリッカリに映えてます。
D850 +24-70mm F/2.8G ED VR (ISO400,F5.6,SS1/1250sec,24m)
D850 +24-70mm F/2.8G ED VR (ISO400,F5.6,SS1/1000sec,70m)
D850 +24-70mm F/2.8G ED VR (ISO400,F10.0,SS1/400sec,52m)
D850 +24-70mm F/2.8G ED VR (ISO400,F5.6,SS1/1250sec,24m)
望遠レンズでも女岩を切り取りみました。
③のポイントから撮影すると、ちょうど女岩と立山連峰が同じ高さになるくらいの距離です。
また手前も潮溜まりに反射してリフレクションも綺麗に撮れました。
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO200,F10.0,SS1/200sec,175mm)
海面に立山連峰がリフレクションしているのが印象的です。
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO200,F10.0,SS1/250sec,135mm)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO200,F10.0,SS1/250sec,135mm)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO200,F13.0,SS1/125sec,200mm)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO200,F13.0,SS1/125sec,105mm)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO200,F13.0,SS1/125sec,105mm)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO200,F16.0,SS1/50sec,185mm)
前述の②のポイントにはこのような防波堤がある場所です。
D850 +24-70mm F/2.8G ED VR (ISO400,F13.0,SS1/125sec,24m)
このポイントは①のカメラマンが入ってしまいますが、それも風景として入れ込むといいと思います。
また女岩との距離が遠いので、必然的に女岩は立山連峰より低い位置にくることになります。
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO200,F8.0,SS1/500sec,130mm)
このポイントのメリットは何と言っても、波しぶきの撮影ができることです。
D850 +24-70mm F/2.8G ED VR (ISO200,F6.3,SS1/1000sec,70m)
色んなパターンの波しぶきを撮る為、めっちゃ連写します。
普通の観光客からは変な目で見られますが、そんなのは気にしません。
D850 +24-70mm F/2.8G ED VR (ISO200,F6.3,SS1/1000sec,70m)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO200,F13.0,SS1/160sec,150mm)
続いては、更に日が沈んだ夕景のマジックアワーです。日の入り時刻は16:30頃。
D850 +24-70mm F/2.8G ED VR (ISO200,F3.2,SS1/800sec,40mm)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO400,F6.3,SS1/320sec,92mm)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO640,F6.3,SS1/400sec,170mm)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO400,F6.3,SS1/400sec,150mm)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO400,F6.3,SS1/400sec,150mm)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO400,F6.3,SS1/250sec,200mm)
シルエットの写真も絵になります。
観光に来た夫婦、女岩の写真を撮っていらっしゃいました。
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO400,F6.3,SS1/250sec,200mm)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO400,F6.3,SS1/400sec,200mm)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO400,F6.3,SS1/400sec,200mm)
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO400,F6.3,SS1/400sec,190mm)
もうほぼ完全に日が沈んだ17時頃、ほとんどのカメラマンは帰ってしまいました。
肉眼ではほぼ真っ暗なのですが、まだ肉眼には見えない太陽の光は残っており長時間露光することで妖艶な写真が撮れました。
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO100,F7.1,SS0.4sec,200mm)
さらに防波堤の先の方までいくと、女岩と新湊大橋のコラボレーションも撮影できました。
D850 +AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8E FL ED VR (ISO100,F14.0,SS20.0sec,180mm)
以上で富山が誇る雨晴海岸の紹介を終わります。
雨晴海岸を撮影して気づいたのは、日の出から日の入りまで、丸一日中撮影を楽しめるスポットだということです。
またすぐ隣には、氷見線が走っているため、鉄道と立山連峰のコラボレーションも楽しめますので、カメラ好きにはとってもオススメのスポットでした。
ただし、この絶景の雨晴海岸には難点もあります、
それは立山連峰がこのようにクリアに見える確率が非常に低いことです。
富山では11月頃の秋口には多少の晴天はありますが、12月後半の冬に入ってしまうとほとんど青空なんて見えません。。
県内にお住まいの方であれば立山連峰のライブカメラを見てみてから訪れることが可能ですが、私のような県外から遠征する人は、前もって天候を予想するしか手段がありません。
天気予報の晴れマークだけでなくしっかり天気図を見て本州が高気圧に覆われた日を狙うとより高い確率で立山連峰が見えると思います。
また、立山眺望予報というサイトもあり、立山連峰が眺望できるかどうかを確率で表してくれるサイトもあります。→ サイトはこちら
私の訪れた12月16日の立山眺望確率は50%でしたので、50%以上あればかなり高い確率で見れるのではないでしょうか?
晴れた日の立山連峰の眺めは心が清々しくなるような絶景で、本当にオススメですのでぜひチャレンジしてみてください。
※海越しに立山連峰の見えるライブカメラが2018年から開始されてます。→ライブカメラ
※撮影に際しては長靴があると良いでしょう。滑り止めがあるものがベターです。
※撮影日:2019年12月16日